目を細めて、メイナが笑った。意外な反応に軽く目を見開くと、慌てたようにメイナがぱたぱたと手を上下させる。薄暗い中では良く分からないが、顔が赤くなっているようだ。
「……っ、えと、あの……く、クレイドの目、空色で綺麗だなー、ってずっと思ってたから……」
だから、その、変な事言ってごめんなさい……。小さくなって、そうしょぼしょぼと呟く。まるで栗鼠か何かのようだ。そろそろと見上げてきた大きな目と視線が合って、思わずクレイドは笑いをもらした。
「……!」
可愛らしい。素直にそう思う。くすくすと笑っていると、不満そうにメイナが眉を寄せた。貴族としての気品を備えた美少女であるアルガレイスや、他の貴族の少女達とは違う、素直な反応や小動物のような動きが新鮮だ。
「気にするな。……ありがとう」
なおも笑いながら褒めてもらった礼を言うと、メイナの顔が更に赤くなった……ような気がした。
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